父の日用のご注文も無事発送を終え、
一息つきました。
週末からは新作のガラス表札の試作に掛かっています。
イタリアのヴェネチアガラスを焼成して作製しようと考えています。
新しい素材を焼成する場合は、釜との相性や、溶け具合の温度帯などなど
確認する為に小さいピースを作り、いくつかの設定で何個か焼き上げて、
ベストの設定状態をみつけます。
ガラスの焼成温度帯は、割とシビアで、
溶け出す温度以外にも押さえておかないといけない温度があります。
ガラスコップなどに熱湯を注いでヒビが入ってしまったことは無いでしょうか?
ガラスは不安定な分子結合と言われていて、
温度の低いところと、高いところの差ができると、歪みが生じて割れてしまうのです。
ガラスを焼成する時もガラスが溶け始める温度帯で歪みを取る為に、
一定時間キープする必要があります。
アニールソークといいます。
その他にも、ある温度帯では、長い時間キープすると失透といって、
表面に結晶が付着して、ガラスの艶がなくなってしまうことが起こります。
この温度帯では、急速加熱、急速冷却でその温度帯から逃げる必要があります。
それぞれガラスの種類によって、温度帯が変ってきますので、テストが必要になるのです。
ガラスは色々な種類がありますが、ガラスのよって膨張係数が異なりますので、
違う種類のガラス同士を溶かすことは出来ません。
固まる時に歪みが生じて割れてしまいます。
テストピースがこちらです。
クリア部分の透明度が高く、とてもよいガラスです。
この後、何度かテストして、良い状態を見つけて、
表札の大きさで試作を行ないます。
殆ど試作表札はマンション表札から作製します。
ガラス素材は、普通のガラスと比べると、かなり高価ですので、
使用量の少ない、小さめのマンション用から。。
というセコい考えです。
綺麗な表札になりそうですので、
もちろん戸建て用の表札も後日作製します。
お楽しみに!
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